2012年11月9日金曜日

11月1日



11月1日 9:00デボチェ(3900m)出発→15:30ナムチェ(3300m)到着


《三浦豪太さん遠征日記より 》


朝食を食べた後、田渕先生からお父さんにモデルの要請があった。

デボチェの朝はエベレストやアマダブラムに日が遮られ日が出るのが遅い。そのため朝830分からスタンバイし絵を描き始めたのだが、絵具が凍って絵描きがままならなかった。

これまでもカラパタールで同じ苦労をしてこられたのだなと思った。

9時にタンボチェまでの坂を登り始める。20分もしないうちにタンボチェに着くと、貫田さん、大城先生、三戸呂君がバティ(トレッカー小屋)のバルコニーで優雅にコーヒーを飲んでいた。

香りがとてもいい。ドリップコーヒーである。僕達もお願いした。しばらくするとコーヒーと一緒に焼き立てのアップルパイが出てきた。ここまで来ると都会そのものだ。

エベレスト街道沿いには最近、いたるところでベーカリーがオープンしている。

一番標高が高い所で食べたベーカリーはエベレストベースキャンプだから、その人気の高さがうかがえる。

今日の行程はデボチェからナムチェだが、その間にタンボチェ、プンキテンガ、ギャンズマ、ナムチェにベーカリーがあった。ようはすべての村にベーカリーがあり、実はそれぞれのベーカリーでパンを食べるのが僕の楽しみの一つである。

タンボチェでゆっくりとした時間を過ごした後、プンキテンガに降りる。

「テンガ」というのは来る時立ち寄った川沿いの村、ポルツェテンガと同じ「テンガ」が最後に着く、その意味がようやくわかった。「川沿い」という意味である。

丘の上にあるタンボチェからプンキテンガまで標高差にして600m、お父さんはものすごいスピードで下り始めた、ついて行くのがやっとである。しかしそれよりももっと驚いたのはそれに、田渕先生がついてくることである。

田渕先生は山歩きを5年前、僕と知り合ってから始めた。最初にあったころはしょっちゅう転んでいたのだが、それから7回にわたりヒマラヤに足を運び足腰が鍛えられたのか、そのスピードに驚いた。結局、1時間程でこの高度差は降りてきた。

ここから今度はナムチェに向かって登り返しだ。ゆっくりと歩く

気がついたのは、一昨日、ロブチェイーストのキャンプを出て以来、父の不整脈が見られないという事だ。これまで不整脈のパターンを見つけようと、運動負荷や水分補給等を考えていたのだが、単純に高度を下げると不整脈が出なくなるのかも知れない。

結局、今日の登りもいいペースで登りきった

ナムチェは大都会である。ナムチェには電気、水道、インターネットがある。停電が頻繁なカトマンズよりもむしろ電気事情はいいかもしれない。日記や医療データを送るのに常に電源を気にする僕にとって、ふんだんに使える電気は安心する。山にいるのに電気に依存している自分がかわいそうに思える時がある。

新生サクラロッジはダイニングも明るく大きく、それぞれの部屋にバストイレ付。空気もいいし、ここならカトマンズよりもゆっくり過ごせる。

しかし、明日はルクラに移動、最後の歩きだ。そうそうに寝る。

 
三浦校長 田淵画伯
 
 
ナムチェには電気も水道もインターネットもあると知って驚きました。
山の上のベーカリー私も行ってみたいです!

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