2013年1月19日土曜日

三浦校長 手術報告


三浦校長が1月15日に二度目の心臓手術を受けられました。
その手術の報告が届いたのでお知らせします。



三浦雄一郎 カテーテルアブレーション手術報告


1月15日三浦雄一郎は土浦協同病院にて、昨年11月に引き続き、2度目の心房頻拍、不整脈治療を目的とした心臓カテーテルアブレーション手術を行いました。執刀医は過去に三浦雄一郎の手術を担当した家坂義人先生とそのアブレーションチームです。

心臓カテーテルアブレーション手術は鼠蹊部と肩からカテーテルを挿入し血管を伝い心臓内部に入り不整脈をおこしている箇所を電気的に焼勺する手術です。

08年以前に三浦雄一郎は「心房細動」(心房が細かく震える)不整脈治療の為アブレーション手術を行いました。2度にわたる手術の結果、心房細動は完治し75歳エベレスト登頂に繋がりました。

今回の手術の目的は「多源性心房頻拍」と言う不整脈治療の為に行いました。

「心房頻拍」とは多数の起源から心房興奮が起こり、心拍数が不規則かつ早くなり血圧低下や心臓が「空打ち」することで、目眩や行動不能に陥ります。以前にも確認されていた心房頻拍ですが、最近になりその頻度が増し、前回のロブチェイースト遠征では一日に2〜3度記録され、その度に行動が制限されたため、登頂は断念し帰国後の昨年11月14日に最初の手術を行いました。

家坂先生は当初、心臓内部で多数の異常興奮箇所を確認しそれが期外収縮(不規則に心臓を収縮させる)ことから、これらが心房頻拍に繋がるのではないかと考え期外収縮を目的としたアブレーションを行いました。この処置により、期外収縮は従来の10〜5分の一になり期外収縮による心臓の負担は軽減しました。

しかし、その後、運動後や発熱を伴った体調不良時に毎分160/分程度の規則的な心房頻拍が再び確認された事から、この度、2度目の心房頻拍を目的とした手術を行う事となりました。

今回は期外収縮ではなく、心房頻拍ないし上室性頻拍をターゲットとして、アブレーションを実施しました。以前のアブレーション時に誘発された頻拍に、「房室結節回帰性頻拍」があったことが家坂先生の記憶に残っており、同頻拍の誘発を行なったところ、予想が的中し早々に、同頻拍が誘発され、家坂先生のガッツポーズもみられました。

 正常心拍は、心房内の洞結節というところで電気刺激が生み出され、それが房室結節を経由して心室に伝わり、心房・心室を順に興奮させて生み出されます。「房室結節回帰性頻拍」は心房から心室への刺激伝導路が二重になっていて、心房期外収縮に続いて電気刺激が二重伝導路の双方を旋回し、心房・心室に160/分を超すような頻度で伝わり頻拍(早い脈)を引き起こします。今回の手術は、二重伝導路の一方である、不必要な“遅伝導路”を焼勺して電気刺激の旋回を防ぎ、同様の頻拍が二度と起きないような処置を行いました。

現在、経過観察中ですが、家坂先生はこの手術に手応えを感じていると所見を述べられ、また三浦雄一郎自身も手術後「心臓が軽くなった」と体感しております。

今後は経過を見ながら、運動負荷試験、低酸素負荷試験や国内合宿を経て万全の体制を作り2ヶ月後のエベレストに向かいます。

三浦豪太

 
 
 
手術が無事成功し、三浦校長も元気になられたようでとても嬉しいです。
エベレスト遠征まで残り2ヶ月。
元気に三浦校長が出発されることを祈っています!
校長がんばってください☆

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